男の料理教室の話を書いています

料理教室はシニア男性を救う?

投稿日時:2017-03-06 09:43:18

シニアの男性も、料理を覚えるべき時代が到来しているということでしょうか?

自炊力で栄養の偏り改善 シニア男性向け料理教室が人気

http://www.tokyo-np.co.jp/

一人暮らしの高齢男性の食事は、好きな総菜を買ってきて食べたり、外食で済ませたりすることが多く、栄養が偏りがち。“自炊力”を高めて健康で元気に過ごしてもらうために、シニア男性向けの料理教室が各地で盛んに開かれている。 ...

この料理教室の記事で参加が増えているというシニアの男性は、いわゆる「団塊世代」が多いようですね。団塊世代の時代では、女性が家庭を守り男性が稼ぐというスタイルが一般的でした。ですから、共働きが基本となった今の働き盛りの世代と違い、定年後に独居になってしまった時に、困ってしまう方も多いのでしょう。コンビニですぐに出来合いのお弁当が24時間いつでも手に入り、スーパーも深夜までやっていて、しかもあらゆるジャンルのデリバリーが存在する。現在社会はとても便利にできていますので、柄溶離ができなくても食べるものがなくなることはありません。しかし、より健康に気をつかわなければいけなくなるシニアだからこそ、男性も料理教室に通って自炊する力を身に着けることが大切になっていきそうです。これから年金が受給できる年齢もどんどんあがっていく可能性がある以上、栄養価面だけではなく、経済的にも自炊は必須のスキルとなっていくでしょう。

料理でシニア男性の意識が変わる

シニア男性にとって、料理はあまりなじみのないものだったでしょう。今の65歳以上は、ひたすら仕事命で、家庭は妻に任せっぱなしの方も多かったはずです。しかし、いつまでも自分の世話を焼いてくれる家族がいるとは限りません。たとえ奥様とずっと一緒にいたとしても、奥様に先立たれたり、それでなくとも体を壊して動けなくなったりすれば、自分で家事をせざるを得ない事態に直面します。シニア男性向けの料理教室が増えている背景には、実際にそういった現実に直面し、自分を変えようと奮起している方が増えているというのがあるかもしれません。

シニア男性向け料理教室と健康意識

シニア世代ともなると、若い頃のように「とりあえずお腹が空かなければいいか」などといった意識で食事をとりつづけると、自分の健康を削り取ることになりかねません。シニア男性が料理教室に通うことは、健康意識を高める意味でも非常に有意義なことでしょう。実際、シニア男性の場合は料理ができる方が少ないために、同じ世代の女性よりも一人暮らしになった時に、栄養の偏った食事をされる方が多いという統計が出ているそうです。

料理は、手の込んだものを作ろうと思わなければ、決して難しいものではありません。シニア男性向けの料理教室の多くは、包丁の持ち方はもちろん、エプロンの付け方から習うような初心者に優しいものとなっているそうです。ほとんどの場合、シニア世代向けということで、一汁三菜をそろえて塩分控えめを目指す、健康を意識したものになっています。

実際に料理を作ることで、健康管理の意識が芽生えるとともに、自分で食材を買いだす楽しみもできます。そうすると、引きこもりがちな生活から買い物をするために外出する積極性が生まれます。単純に食生活の健康改善だけではなく、シニア世代の引きこもり対策としても機能しそうですね。

シニア男性と料理のやりがい

仕事を退職した後になって、急に家の中で「何もできない人」という立場に転落してしまうのです。今まで仕事でバリバリと働いて、それなりの地位を築いてきた人でも、家庭の中に戻ると急に立つ瀬がなくなってしまうわけですから、退職後に燃え尽き症候群になる方が多いのは納得です。シニア向け料理教室は、そういった世代に新しいやりがいを与え、家庭の中での居場所を作ってくれるものになるでしょう。

実際に、シニア男性向けの料理教室を20年もの長い間続けているベターホームでは、「一般財団法人 ベターホーム協会」では、シニア男性の生徒数だけでも、全国で6500人ほど抱えているそうです。今後ますます増加していくのではないでしょうか。退職後、妻に任せきりだった料理を二人でシェアをすることで、夫婦円満に繋がったり、家族や孫に料理をふるまうことでコミュニケーションに繋げることもできます。料理以外の家事へも意識が向くようになることも。仕事という人生の大事業を終えた後の「新しいやりがい」となっていくのでしょう。

シニア男性が料理教室に通うことは、認知症予防にも効果があります。積極的に外出するようになりますし、手先を使った作業の多い料理は、脳を活発にすることができます。自活できる能力が身につく意味でも、習っておいて損をすることはなさそうです。定年で仕事を辞めてぼんやりしているお父さんには、料理教室を進めてみるのもいいかもしれませんね。キッチンの主は奥様という時代はもう古いのかもしれません。夫婦で仲良く肩を並べて料理を作るというのも、それはとても幸せな生活ではないでしょうか?